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株式会社いろはわいん

〒105-0003 東京都港区西新橋1-19-6
桔梗備前ビル603

TEL.03-6459-4715

ロベール・バルビション

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若き兄弟がビオディナミで表現する「ヴァン・ド・シャンパーニュ」

生産者について

オーヴ県、ジエ・シュール・セーヌに本拠地を置く、日本初登場となる、ビオディナミのRMです。先代までは、地元のレストランや知り合いに販売していた小さな小さな生産者でしたが、2004年にシャンパーニュ・フルーリー(Chanpagne Fleury)などで研修を終えた情熱あふれる兄弟がドメーヌに戻り、そこから劇的に進化が始まりました。
シャンパーニュにおいて不遇な歴史のあるオーヴですが、この若き兄弟は言います。「昔はブルゴーニュの一部であった、ここオーヴでだからこそできる、ワイン的なアプローチのシャンパーニュを造りたい。」この地では、「単一品種」「単一区画」といったブルゴーニュの影響が色濃く残っています。


歴史:フィロキセラ禍と2つの世界大戦後、オーヴのぶどう農家であったバルビション家とプレラ家は、荒れ果てたぶどう畑を再興させました。その後、ロベール・バルビションとマリーヴォンヌ・プレラが出会い“シャンパーニュ・バルビション”が誕生しました。現在、4代目となるマキシムとトマが栽培、醸造を行なっています。


土壌:ジュラ紀後期キンメリッジ階(約1億4500万年前)のカキ化石を含む泥灰土、粘土質石灰岩土壌。この土壌はオーブ県の一部に見られる中生代ジュラ紀後期に属するもので、コード・デ・バールを特徴づけるものです。海から隆起し石灰質の丘陵を形成、川がより柔らかい粘土質を浸食、深い渓谷で隔てられた丘陵地帯となりました。現在、その谷の斜面にブドウ畑が広がっています。


気候:平均的な年間降水量は680mm、年間平均気温は11度。
シャンパーニュ地方の気候は海洋性気候と大陸性気候の2つの気候によって、他の気候帯と区別されており、北部気候と呼ばれています。この気候は暑い夏と厳しい冬が特徴です。この2つの気候により、海洋性気候の特徴である定期的な降雨と、大陸性気候の特徴である不定期ながら控え目な降雨がもたらされます。

畑・醸造について

畑はオーヴ県の2つの村、ジエ・シュール・セーヌ村とセル・シュール・ウルス村に位置しています。17区画9haあり、70%が南向き斜面、30%が北向き斜面。平均樹齢は約65年、最も樹齢が高い区画では90年と、シャンパーニュでは希少な高樹齢の畑です。(シャンパーニュの平均樹齢は18年!)
品種構成は大部分がピノ・ノワール。白ぶどうは、シャルドネ12%とピノ・ブランが10%、ピノ・ムニエが8%。二人は、フルーリー修業時代にビオディナミ栽培でのぶどう栽培に共感、納得し、2005年からビオロジックへと転換を開始し、2010年からビオディナミの認証をEcocertとDemeterから受けています。化学合成物質を不使用とし、ビオディナミではプレパラシオンと呼ばれる調剤を使用することで、土中微生物の「再活性化」を行っています。「土を耕し調合した自然有機調剤を使用することが、土中微生物のバランスを保つことに繫がっているんだ。」SO2はデゴルジュマン前のみわずかに40mg/Lを添加し、醸造中はほぼゼロとなっています。瓶詰は、ぶどうの開花後の4月を目安としています。多くの生産者が1月に瓶詰めを行いますが、ワインを休ませる時間を長くとることで、1時発酵が終わったばかりでも酒質が安定しておいしいワインになる、とのことです。

ワインについて

  NV Brut Tradition Blanc de Noirs 

ブリュット・トラディション・ブラン・ド・ノワール

品種ピノ・ノワール100% 
醸造熟成期間は26ケ月 
ドザージュ8.6g/L

  NV Brut Réserve 4Cépages 

ブリュット・レゼルヴ・キャトル・セパージュ

 
品種ピノ・ノワール70%、シャルドネ10%、ピノ・ブラン10%、ピノ・ムニエ10% 
醸造熟成期間は18ケ月 
ドザージュ7.4g/L

  NV Brut Blanc de Blancs

 

ブリュット・ブラン・ド・ブラン 

品種シャルドネ100% 
醸造熟成期間は28ケ月 
ドザージュ6.5g/L

  NV Extra-Brut  

エクストラ・ブリュット

品種シャルドネ100% 
醸造熟成期間は54ケ月 
ドザージュ0g/L

  NV Brut Rosé de Saignée 

 

ブリュット・ロゼ・ド・セニエ

品種ピノ・ノワール100% 
醸造果皮を2~3日間浸漬。熟成期間は24ケ月 
ドザージュ9g/L

シャンパーニュでは珍しいセニエ法で造られたロゼ。理想的な色合いになるよう、果皮を2~3日間浸漬。

一問一答

Q. お名前と誕生日、家族構成をおしえてください
トマ・バルビション。1979年11月21日。両親と兄弟、結婚しているので妻と娘が2人いるよ。2013年9月に父のマキシム・バルビションが正式に引退して、僕が当主になるよ。


Q. ドメーヌの創業はいつですか?
ドメーヌとしてビン詰めを開始したのが1981年。ブドウ農家としての歴史は古くて、曾祖父が移民で、配偶者所有の畑でブドウ栽培を始めたのが最初らしい。


Q. ワインをつくろうと思ったきっかけをおしえてください
ワインをつくる家に生まれたから、小さいころから畑にいた。だから自然に自分もつくるようになった。


Q. どこでワインづくりを学んだのですか?
リセ・ヴィティコールを出て、ブルゴーニュ、アルザス、シャンパーニュで修業をしました。


Q. 先代、お父さん、師匠から教わったことで印象深いことをおしえてください
ぶどうの質が大切だということ。


Q. あなたが独自に工夫して大切にしていることはなんですか?
父から教わったぶどうの質が大切だということを一番心にとめている。当たり前のことを確実に。頭を柔らかくして柔軟な発想を持って、いろんなことに興味をもつ。


Q. 印象に残った年とエピソードを教えてください。
フルーリーで修業していたころのことだけど、2005年のドゥーの味は今も忘れられない。甘口だけどきちんとした酸があって素晴らしかったよ。


Q. もらえるとしたらつくってみたいワインはありますか?
畑そのものよりも、畑を自由に買えるだけの資金がほしいよ。笑


Q. 自身のワイン以外で好きなワインをおしえてください
ラングドックの赤とピック・サン・ルー、スイスのピノ・ノワール。とても対極的でおもしろい。


Q. 楽しみにしていること、趣味をおしえてください
趣味か、、、あまりないなあ。仕事?かな。たまに空いた時間に家族でゆっくり過ごす時間が楽しみなんだ。


Q. 苦手なものはありますか?
大手メゾンのシャンパーニュ!笑 仕事上、大切なお客様でもあるから大きな声では言えないけど、、、。いや、もちろん、尊敬もしてるけど、、、。


Q. 休みが一か月あったら何をしたいですか?
2週間は旅行、1週間は1人の時間(ぼーっとしたり本を読んだりお酒を飲んだり)に使って、あと1週間は家族で過ごす!


Q. 行ってみたい国、場所をおしえてください
僕のシャンパーニュを飲んでくれてる人に会いたいから、日本にはぜひ行ってみたい。あとはイタリアかなあ。


Q. ワインをつくっていて一番の苦労はなんですか?
不景気。これにはまいってる。


Q. どの季節のぶどう畑が好きですか?
冬から春にかわるとき。そこいら中に生命が満ち溢れてるよ。


Q. あなたの自慢の一本をおしえてください
エクストラ・ブリュット・ブラン・ド・ブラン。あ、でも、今年のものより来年のものがもっとおいしい。僕はまだまだ成長中だから毎年クオリティはあがるはず!笑


Q. あなたのワインに合うと思うお料理をおしえてください
素材をいかしたシンプルな調理法の料理のほうが合いそう。食べたことないけど和食はどう?合いそうな気がするんだけど。


Q. 和食は食べたことがありますか?好きなメニューはありますか?
食べたことないから、日本で日本料理を食べたい。フランスで寿司を食べたことはあるけど、日本の寿司はほんとは全然ちがうんでしょ?


Q. あなたのワインをどんなシチュエーションで飲んでもらいたいですか?
僕が決めることではないけれど、、、買ってくれた人が楽しんでもらえたらそれでうれしい。


Q. 座右の銘はなんですか?
疑いがなければそこには疑いがない。疑いや不安を持たないほど完成度が高いことが成功の秘訣と思っているんだ。


Q. 日本のイメージは?
伝統を守りつつ新しいものを取り入れてる、というイメージ


Q. 日本であなたのワインを飲む人にメッセージをお願いします
ワインをどんどん飲んでください。そして、ワインをもっともっと好きになってもらえたらうれしい。

いろはわいん 生産者情報

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