

良いワインは良いぶどうから

「ぶどうの城」という意味の和・洋菓子メーカー「シャトレーゼ」のワイン部門で、 2000年にワイナリーが設立されました。ワイナリーはシャトレーゼの創業の地、ぶどう栽培で有名な山梨県甲州市勝沼町勝沼にあり、自社農場で栽培されたぶどうを中心に「厳選された山梨県産ぶどう」にこだわり醸造しています。年間生産本数30,000本ほどの小さなブティックワイナリーです。
※ワイナリーの正式名称は「シャトレベルフォーレワイナリー 勝沼ワイナリー」(長い!)です。 お手頃価格の「樽出し生ワイン(輸入ワイン使用)」等で有名な「シャトレーゼベルフォーレワイナリー」とは、同じ会社ですが別のワイナリーです(ややこしい!)。
醸造責任者 戸澤一幸氏

2000年の創業当時から現在まで醸造責任者は戸澤さんです。
海外のワイナリーでも研鑽を積み、醸造家として勝沼の他の造り手からも一目おかれる存在です。実地に基づいた豊かな経験と、その気さくな人柄からファンも多いです。甲府で一緒に飲んでいるといろいろな人から声を掛けられ、写真を求められていました(本当)。
勝沼ワイン協会の副会長も務め、勝沼のワインシーンを盛り上げようと精力的に活動されています。
適地適作
管理している畑は、勝沼と須玉町の自社畑(約5ha)と、勝沼町を中心として点在する契約畑で、合計約6ha。
山斜面の礫混じりの粘土質土壌や、川沿いの水捌けの良い砂壌土など、場所により土質(物理性、成分)など取り巻く環境が異なるため、ぶどう品種が同じでも味わいが異なり、そこから収穫されるぶどうの特性を生かしてワインに仕上げています。
栽培している品種も多様で、試験的にトライしている品種もあります。



・鳥居平:勝沼を代表する優良区画、鳥居平。畑は粘土の強い土壌で日照量に恵まれています。
・菱山:標高500m以上の甲府盆地を見下ろす超急斜面。急過ぎるため段々畑になっています。鹿、猪、鳥など動物の食害が深刻。
・須玉町:標高800m。真夏でも寒暖の差が激しく、湿度も低く、健全で果実味豊かなぶどうが収穫できます。
ワイン醸造
ワインの仕込みは、8月~10月に行われます。ぶどうのポテンシャルを最大限に引き出せるように戸澤さんは、五感を使って酵母やワインと向き合いながら丹念に仕込んでいきます。熟成中のワインには、厳しい品質管理と繊細な作業が必要となります。飲み頃を迎えたワインは、ボトリングされ、温度管理された部屋で静かに保管されます。日照条件や雨量により毎年大きく変化する中、常に畑とぶどうと向き合いながら、試行錯誤し、その年の一番よい状態で収穫し、仕込みを行うようにしています。
その成果として、海外ワインとのコンクール Japan wine challengeや 国産ワインコンクールJapan wine competition などで数々の賞を受賞しています。
また、甲州市原産地呼称制度にも多数承認されています。
ワインについて
勝沼 甲州シュール・リー

品種:甲州100%
栽培地:等々力地区自社農場、菱山・鳥居平地区契約農家
生産本数:3606本
醸造:ステンレスタンク使用
痩せた甲州ではなく、ふくよかでやわらかなスタイル。果実味は豊かだがぼんやりしたところはなく、クリアーな酒質で心地よいミネラル感・苦みが全体を引き締めています。
勝沼 甲州樽発酵

品種:甲州100%
栽培地:等々力地区自社農場、菱山・鳥居平地区契約農家
生産本数:本
醸造:フランス産オーク小樽で発酵、熟成
鳥居平、菱山、等々力、という勝沼でも屈指の優良地区の甲州から造られています。
粘性のある液体に心地よいボリューム感があって、非常によくまとまりがあります。樽からの力強さと、それに負けないぶどうの素性の良さが見事に調和。そこにキリリとしたきれいな酸が、輪郭を際立たせています。
こういうメリハリのある甲州は、あまりないのではないでしょうか?
勝沼 シェンブルガー

品種:シェンブルガー100%
栽培地:北杜市須玉町 自社農場
生産本数:442本
醸造:ステンレスタンク使用
アルコール9% 希少なドイツ系品種の「シェンブルガー」。華やかな香りが立ち上がるアロマ系のワイン。味わいは爽やかな甘口。べったりとしたものでなく酸もちゃんとあるので、飲み飽きないスタイル。食中にもGOOD。
勝沼 メルロー樽貯蔵

品種:メルロー95%、タナ5%
栽培地:鳥居平自社農場50%、菱山自社農場50%
生産本数:574本
醸造:ステンレスタンクで発酵、フレンチオークで15か月熟成
自社農場で収穫されたメルロー種を主体に、タナを加え丹念に仕込み、オーク樽でじっくり熟成させました。芳醇な香りと骨格がしっかりとした果実味溢れる赤ワイン。
プティジョア

品種:カベルネ・ソーヴィニョン60%、メルロー30%、甲斐ノワール10%
栽培地:等々力地区自社農場、菱山・鳥居平地区契約農家
生産本数:1213本
醸造:ステンレスタンクで発酵、
フレンチオークのものは14か月、アメリカンオークのものは27か月熟成
自社農場のカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローをフレンチオーク樽でゆっくり熟成しました。穏やかな樽香とカシスなどの黒い果実の香りが広がり、渋みや酸味も程よく滑らかな熟成感のある赤ワイン。
マスカットベーリーA
品種:マスカットベーリーA100%
栽培地:等々力地区自社農場
生産本数:本
醸造:ステンレスタンク使用
甲州と並ぶ、日本を代表する品種「マスカットベーリーA」。
こねくり回していない、シンプルでピュアなMBAです。
ジャムみたいな甘ったるさはなく、ピュアで透明感のある優しい果実味に癒されます。お醬油との相性もバッチリなので、ご家庭の日々の食卓にもピッタリ。こういうMBAを待っていた!
ピノノワール
品種:ピノ・ノワール100%
栽培地:等々力地区自社農場
生産本数:本
醸造:ステンレスタンク使用
※限定品のため、極少量の入荷です。ご希望の本数をお分けできない場合がございます。
初ヴィンテージの2018年から、リリースごとに確実にレベルアップしているピノ。
線は細いけどキュートな赤果実感が実にエレガント。日本にワインならではの「旨み」もきちんと。
できればもう少し寝かせてから、和食と合わせてしっとり楽しみたい。「日本のピノもここまで来たか」と、にんまり嬉しくなってしまうワインです。