
三ツ星レストランがつくる
ガストロノミー・チャコリ
生産者について
ゴルカ・イサギレは、ビルバオからおよそ20km、ララベツの街にある家族経営のワイナリーです。2005年に設立以来、バスクの食文化とワイン産業を保護・発展させていくことを目的として運営されています。現在、ワインの生産量は年間約25〜30万本。ワイナリーとしてバスク地方最大級の規模を誇ります。
ワイナリーに併設されたレストラン「アスルメンディ」は、ミシュラン三ッ星を獲得。敷地内ではアスルメンディの革新的な料理とともに、渓谷を一望するすばらしい景観を愉しむことができ、畑やワインセラーの見学も可能です。五感で食文化を感じることができる施設として、世界中から訪れる旅行者や美食家たちが後を絶ちません。
ワイナリー名「ゴルカ・イサギレ」は、醸造家のベルトル・イサギレ氏の父の名。ベルトルはアスルメンディのシェフ、エネコ・アチャ氏のいとこにあたります。

畑について
畑の総面積は40ヘクタール以上。ビスカイア一帯の6つの街、12の区画にまたがっています。品種は、バスクの土着である白ぶどう、オンダラビ・スリとオンダラビ・スリ・セラティアの2種のみです。平均樹齢は20年ほど。土壌はシルトー粘土質。畑の向きは南向き、もしくは、南東向きで、粘土質土壌の急斜面にあり、朝日をしっかりと浴び、風通しもよく、ぶどうの最適な成熟に適しています。
高温多湿のバスク地方では、年間1,000~1,300mmもの雨が降ります。そのためカビが発生しやすく、ぶどうが完熟する前に収穫せざるを得ないことも少なくありません。ゴルカ・イサギレではカビの害を防ぐため、間引きを丁寧に行うなど、日照と風通しを確保しています。十分に熟した糖度の高いぶどうを収穫することで、従来よりアルコール度数が高く、長熟なチャコリの生産に成功しています。
ワインについて
Txakoli Blanco Gorka Izagirre
チャコリ・ブランコ ゴルカ・イサギレ
品種 | オンダラビ・スリ50%、オンダラビ・スリ・セラティア50% |
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区画 | ビスケー湾一帯に広がる10の畑、およそ30ヘクタール |
土壌 | シルトー粘土質 |
植樹年 | 2003〜2020年植樹 |
栽培 | リュット・レゾネ |
醸造 | モダンなビスカイコ・チャコリの代表格ともいうべき1本。醸造は区画ごとにそれぞれ醸造。オンダラビ・スリ・セラティアは3カ月間シュール・リー。 |
生産本数 | 160,000〜200,000本 |
緑がかったきらめきのある麦わら色。フレッシュなりんごのアロマが印象的。菩提樹とほのかな柑橘がやわらかに香ります。すっきりとした酸味の後に残る、ほのかな苦味がアクセント。余韻も長く楽しめます。
G22
ジェ・オゲイタビ
品種 | オンダラビ・スリ・セラティア100% |
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区画 | サラツにある8ヘクタールの区画 |
土壌 | シルトー粘土質 |
植樹年 | 2006年植樹 |
栽培 | リュット・レゾネ | 醸造 | 長年の研究とテイスティングの成果ともいえる上質なチャコリ。つくられたとき「2区画のぶどうから2タンク」だったことから、この名がつけられました。自社の畑の中でも特別な区画のぶどうを醸造、シュール・リーで数ヶ月寝かせました。 |
生産本数 | 30,000〜60,000本 |
透明感と輝きのあるイエロー。洋梨、熟れたりんご、グレープフルーツなどの鮮烈なアロマのあとに、白い花やレモンバーム、フェンネルなどの香りが複雑に続きます。しっかりとしたボディで、厚みのある複雑な味わい。熟れたフルーツの旨味の中に、花や樹液のエッセンス。若いうちからも楽しめ、長期熟成も可能です。
ZURA
スラ
品種 | オンダラビ・スリ・セラティア100% |
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区画 | ウリサルにある3ヘクタールの区画 |
土壌 | シルトー粘土質 |
植樹年 | 2003年植樹 |
栽培 | リュット・レゾネ |
醸造 | オンダラビ・スリ・セラティアの個性を尊重しつつ、引き出すため、繊細なオークで包み込みたいという願いから生まれたワイン。5,000L入りの特注のフレンチ・オーク樽で発酵・熟成させました。発酵後、10ヶ月ほど澱とともに樽熟成。 |
生産本数 | 5,000〜7,000本 |
「スラ」はバスク語で「木」の意。
輝きと透明感のある黄金色。さわやかでいて官能的な、熟した柑橘の香り。力強くなめらかなアタック。熟れた林檎やトロピカルフルーツのような味わいに、ふんわり香るバタートースト。フレッシュな酸が、すべての要素をバランスよくまとめあげています。長期熟成も可能な、華やかでスケール感のあるワイン。ゴルカ・イサギレの醸造チームが、エネコ・アチャ氏に敬意と謝意を表するために造った記念すべきチャコリ。大切な人とともに楽しみたい、特別な1本です。
AMA Zuria
アマ・スリア
品種 | オンダラビ・スリ・セラティア100% |
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区画 | アストレカにある1.8ヘクタールの区画 |
土壌 | シルトー粘土質 |
植樹年 | 2003年植樹 |
栽培 | リュット・レゾネ |
醸造 | 90%はステンレスタンク、10%は樽で10カ月熟成。2カ月間シュール・リーを行った後、22カ月タンクで熟成。ぶどうの出来が特に良い年のみ造られる限定品です。 |
生産本数 | 2021 2,890本 |
「アマ」はバスク語で「母」の意味。「スリア」はバスク語で「白い」。
金色にきらめく、深いレモンイエロー。よく熟した果実の、丸みのあるふくよかな味わい。白い花と蜜の繊細な香りのあとに続くミネラル感。酸はシルキーでやわらかく、あまやかな旨みの余韻が長く残ります。チャコリの無限の可能性を感じさせる、驚くべき白ワイン。
ILUN
イルン
品種 | オンダラビ・ベルツァ100% |
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区画 | アストレカにある1.5ヘクタールの区画 |
土壌 | シルトー粘土質 |
植樹年 | 2003年植樹(2017年接ぎ木) |
栽培 | リュット・レゾネ |
醸造 | 地品種オンダラビ・ベルツァ100%でつくる赤チャコリ。 |
生産本数 | 5,000〜9,900本 |
「イルン」はバスク語で「暗い」「夜の神」の意。
淡いチェリーレッド。力強いアロマで、この品種の典型的な特徴と大西洋の影響がしっかりと表れたワイン。ハーブのニュア ンスがレッドカラントやラズベリーのような赤い果実のアロマに包まれ、エレガントなスパイスを感じます。口当たりは軽や かでとても心地よく、滑らかでビロードのよう。バランスの取れた味わいで、赤い果実とハーブの風味に溢れ、フィニッシュ にはバルサムを感じます。非常に飲みやすく、グラスのすすむワインです。
AMA Beltza
アマ・ベルツァ
品種 | オンダラビ・ベルツァ100% |
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区画 | アストレカにある1.2ヘクタールの区画(南東向き・傾斜20%) |
土壌 | シルトー粘土質 |
植樹年 | 2003年植樹(2017年接ぎ木) |
栽培 | リュット・レゾネ |
醸造 | 除梗後、ステンレスタンクにてデレスタージュ法によりアルコール発酵、フレンチオークの新樽(軽いトースト処理)でマロラクティック発酵後、12ヶ月間熟成。 |
生産本数 | 2021 563本(ファーストヴィンテージ) |
「アマ」はバスク語で「母」の意味。「ベルツァ」はバスク語で「黒い」。
チェリーレッドの色調に美しい紫色の縁が特徴。品種の特徴とアトランティックワインらしいワイン。チェリーやラズベリー のような赤系果実の香りが際立ち、スパイシーでハーブのようなニュアンスが樽の風味に包まれ、ダークチョコレートと軽い トーストのニュアンスが感じられます。口当たりは軽快で、非常に親しみやすく、繊細でシルキーなタンニンが特徴。大変バ ランスのとれたワインで、赤い果実とハーブの風味が満ち、バルサムを思わせる余韻を残します。フレッシュさと繊細さが際 立つワインです。
ARIMA
アリマ
品種 | オンダラビ・スリ・セラティア100% |
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区画 | ウスタゴレナにある1.9ヘクタールの区画 |
土壌 | シルトー粘土質 |
植樹年 | 2004年植樹 |
栽培 | リュット・レゾネ |
醸造 | 11月まで収穫を遅らせたオンダラビ・スリ・セラティアからつくられる甘口。限られた年にしかつくることのできない限定キュヴェです。フレンチ・オークの新樽で発酵。瓶内熟成を経てリリースされます。 |
生産本数 | 0〜4,500本 (2022 4,150本) |
「アリマ」は「魂」の意。
くもりのない鮮やかなイエロー。粘性もたっぷり。完熟したフルーツの密度の濃いアロマの後に、キャラメルやシナモンのニュアンス。余韻にハニーレモンやたんぽぽ、アカシアなど黄色い花々を思わせる香りが続きます。すばらしい熟成が期待できるワインです。

いろはわいん 生産者情報
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